ラフタークレーンは運転席一つで、車両の運転とクレーンの操縦ができる特殊車両です。
運転はクレーン操縦士が兼任することが多いようで、運転とクレーンの操縦にはいくつかの資格が必要となります。
今回はラフタークレーンについて解説します。
必要な資格・料金・クレーン操縦士が所属するクレーン会社の紹介をしますので、クレーンの仕事やラフタークレーンに興味のある方は是非参考にしてください。
ラフタークレーンの運転士の仕事に必要な資格
ラフタークレーンの運転には、いくつか資格が必要です。
クレーンと車両が同じになっていますが、「クレーンの運転」と「クレーンの操作」は別の資格が必要となります。
順番に紹介していきます。
[st-cmemo fontawesome=”fa-lightbulb-o” iconcolor=”#FFA726″ bgcolor=”#FFF3E0″ color=”#000000″ iconsize=”100″]ラフタークレーンはラフテレーンクレーンとも呼びます。[/st-cmemo]
ラフタークレーンの運転士として仕事をするには、下記4つの仕事が必要となります。
- 移動式クレーン運転士(クレーンを操作するのに必要)
- 大型特殊自動車運転免許(公道を走行するのに必要)
- 普通自動車運転免許(大型免許取得に必要)
- 大型自動車運転免許(公道を走行するのに必要)
ちなみに、ラフタークレーンを公道で運転するには、②・③・④が必要です。
①はクレーンを操作するのに必要な資格なので、ラフタークレーンを運転するだけなら、この資格は必要ありません。
移動式クレーン運転士の資格
「移動式クレーン運転士の資格」は、つり上げ荷重が5トン以上のクレーンを運転する場合に必要な免許(資格)です。
クレーンは、トラック式クレーン、ラフタークレーン(ラフテレーンクレーン)、フローチングクレーン、クローラクレーンを指します。
移動式クレーン運転士の受験資格
年齢 | 18歳以上 |
試験内容 | 学科試験・実技試験 |
学科試験内容 | クレーンに関する知識・電気に関する知識・滑車の原理・力学の知識など・関係法令などが出題 |
実技試験内容 | 安全に吊り荷を上げ下げ出来るか、などを見極める実技試験 |
合格率 | 60.0%(2018年度) |
上記をクリアすえば免許が付与されます。
移動式クレーン運転士 取得費用と取得できる教習所
【試験の受験料金】
- 学科:6,800円
- 実技:11,100円
移動式クレーンは教習所で取得するのが一般的ですが、クレーン会社に就職して会社負担で取得することも可能です。
ただ会社によっては負担していないところもあるので、確認が必要です。
教習所で取得する場合は、教習から試験まで一貫して行えるところがほどんどです。
有名な教習所だと下記の教習所です。
- 栃木県那須クレーン教習所
- コベルコ教習所
- 江南クレーン教習所
などです。
全国に自動車教習所に比べると数はかなり少ないですが、全国の主要都市にはあるので、かなり遠出をしてまで取得することはないでしょう。
教習費用は、約11万~12万円程度で取得できます。
教習所によっては、車の免許のような合宿免許という形で取得できるところもあります。
大型自動車免許【ラフタークレーンの運転に必要な資格】
大型自動車免許は車両総重量11トン以上、最大積載量6.5トン以上、乗車定員30人以上の車両を運転するのに必要な免許です。
【取得資格】
- 年齢:21歳以上
- 免許条件:普通自動車免許を取得してから3年以上経過している
- 視力:
などの条件が定められています。
大型免許がないとラフタークレーンを公道で走行(運転)できないというわけではないのですが、ラフタークレーン自体の車両総重量が、11トンを超えているため、大型免許が必要となります。
例えば、最大総重量11トン未満のラフタークレーン車で公道を走行するのであれば、大型免許ではなく中型免許でも大丈夫です。
そもそも日本国内で車両総重量11トン未満のラフタークレーンの存在を聞いたことがありません。
現在、ラフタークレーンを製造しているのはタダノ・KATOの2メーカーですが、これらのメーカーは11トン未満のラフタークレーンは製造していません。
なので、日本国内でラフタークレーンを公道で走る(運転)には、必然的に大型免許が必要です。
大型特殊免許【ラフタークレーンの運転に必要な資格】
大型特殊免許は、工事車両などの特殊自動車を運転(公道を走行)するのに必要です。
大型特殊免許は、大型特殊を取り扱っている自動車教習所で取得することができ、8万~10万程度の料金で取得可能です。
取得には以下の条件があります。
- 年齢:18歳以上
- 視力:左右それぞれ0.5以上、片眼が0.3未満の場合、他眼の視力が0.7以上で、視野が150度以上
- 聴力:両耳で10メートルの距離で、90デシベルの警音器の音が聞こえる
- 色彩:赤・黄・青の区別ができる
普通自動車や原付を持っていなくても、いきなり大型特殊免許を取得することは可能ですが、大型特殊から取得は本当に稀だそうです。
普通自動車免許を取得した後に、大型自動車免許+大型特殊の流れで取得する方が多いようです。
普通自動車免許【ラフタークレーンの運転に必要な資格】
ご存じだとは思いますが、普通自動車免許は大型免許を取得するために必要です。
教習所へ通学する場合は約30万、合宿で取る場合は約20万から取得可能で、期間は通学で2~3か月・合宿で2週間~1か月。
年齢は18歳以上からとなります。
運転免許を何も持っていない方は、こちらの免許を先に取得する必要があります。
玉掛けの資格【クレーン操作に必要】
「玉掛け」の資格は、自分自身が荷物(吊る対象物)をワイヤーに固定する場合に必要な免許です。
わかりやすく言うと、荷物を自分でクレーンのフックに引っ掛けるのであれば必要となります。
[st-point fontsize=”” fontweight=”bold” bordercolor=””]別の作業員が荷物の引っ掛け作業を行うのであれば、この免許は必要ありません。[/st-point]
ラフタークレーン運転士 求人情報にはクレーンオペレーターで募集
ラフタークレーンの運転士はクレーンオペレーターという呼び名で求人の募集がされています。
「クレーンオペレーター 求人」もしくは「クレーン運転士 求人」と検索すると情報が出てきます。
クレーンオペレーターの将来性【ラフタークレーン運転士】
多種多様な現場で活躍するクレーンは重力がある限り必要です。
巨大な物をつり上げて、所定の場所へ移動する作業は、人の力では持ち上げることができないため、クレーンという機械に頼らざるを得ません。
そのクレーンを操作する、「クレーンオペレーター」の仕事は重要で、無くならない仕事と言われています。
昨今、車や鉄道など自動運転化の流れがありますが、クレーンの捜査の自動化は難しいでしょう。
クレーンを使用しての荷物の積み下ろしは簡単ではありません。
つり上げ中は吊荷を慎重に扱わなければならず、時には電線や建物などの障害物に接触しないようクレーンを操縦しなくてはいけません。
コンピューターでも不可能ではありませんが、もしそのようなシステムを導入するとなると費用も掛かります。
繊細な操作が必要なので、人の手で行うのが一番正確です。
このように中々自動化はできないので、将来性もある、必要な仕事です。
最近は、女性のクレーンオペレーターも活躍しているみたいですので、女性の方もチャレンジできる職業です。
[st-kaiwa2 r]とあるクレーン会社のホームページを見つけました。[/st-kaiwa2]
丸良興業有限会社様です。
こちらは会社のホームページ内で社員インタビューを掲載されいるのですが、掲載のひとつに「クレーンオペレーターの将来性」という記事を掲載されています。
「社長のインタビュー記事」や「従業員のインタビュー記事」も掲載されているので、クレーンオペレータという仕事に関する情報を得ることができます。
また、会社でFacebookも運営されています。
気になる方は一度、目を通してみてはいかがでしょうか?